お寺の見どころ

本尊下の胎内くぐり

本尊の下をくぐることによって生まれ変わるという古くからの言い伝えがあります。清らかな体となって、縁切り羅漢像の御前へと臨んでいただくものがこの胎内くぐりです。

天井絵

その昔銀山では三百水を住居とする夫婦竜が毎夜村人を襲い困り果てていた。民の困窮を見かねた高僧、月海浄印が「このままでは五百羅漢建立の妨げになる」と思い、真言密教の法力を用いて三日三晩に及ぶ壮絶な戦いの末、龍を退治し羅漢寺建立の際、本堂の天井に護摩の灰で描き封印した。年月とともに、灰も薄れ、龍の封印が解けそうになった時、中島芝芳と言う絵師(一説によると、葛飾北斎の雅号と言う説もある)により描き直されたと伝えられる。


千体地蔵

お地蔵さまは、どんな願いも叶えてくださることから転じて、死者の守護や安産の祈願、また全国の道端で私たちの安全を祈願してくださるようになりました。
そんなお地蔵さまが千体集まることによって、無量のお力を受けることができ、参拝者の切実な願いを叶えてくださると言われています。

銭洗い弁財天

弁財天のご利益は「財運」。インドではサラスバティという水の神様として親しまれていましたが、日本への伝来によって現在では七福神の一柱として数えられています。また古くは川のほとりに住んでいたことから、弁財天の水で財を洗うことにより、ご利益をいただけるとされています。


五百羅漢(世界遺産)

石見銀山で銀を掘る故に短命だった鉱夫たちの魂を鎮める為に、月海浄印によって1741年に発願され、1766年(明和3年)に完成しました。岩山を削ってできた左右の岩窟に250体ずつ安置されています。全国にある五百羅漢と違う点は、羅漢像が安置されている場所です。岩山をくりぬかれた洞窟にあるので外的要因を受けづらくなっており、保存状態が大変良いところが特徴です。羅漢さんは様々な表情と姿をしており、当時からここにお参りすれば、亡くなった父、母、我が子の面影に会えると言って、今でもお参りが絶えません。


釈迦三尊像

五百羅漢遺跡の中央に座する本尊・釈迦如来とその脇仏です(普賢菩薩、文殊菩薩)。そもそも五百羅漢信仰は、釈迦如来の誓願(お誓い)が五百にも及ぶ大願であったことから、釈迦如来の住む「霊山浄土」を再現するために始まったとされています。

不動堂

岩山を削った空間に安置される不動明王立像です。高野山南院の「波切不動」を参考に制作されています。五百羅漢とは違い、近年に屋根が設置されるまでは吹き曝しの状態だったのですが、大変奇麗な状態で残っています。当山に立ち入る参拝者を最初に迎え入れてくださる徳の高い仏さまです。


三百水

この地に五百羅漢が建立される遥か昔から流れ出る湧水で、450年余りの歴史を持ちます。当時、土地の人々はこの水を桶で担いで銀山に「一荷三百文」で売り歩いたことから三百水の名が付けられました。渇水時にも枯れることもなく沸き立つ清水は島根の名水にも選ばれている清水です。

宝篋印塔

五百羅漢建立に尽力された田安宗武卿(八代将軍徳川吉宗の次男)の供養塔です。

TOP