石見に伝わる
隠された羅漢

あなたらしくあるために、
切ってみませんか、その縁を

鉱夫の魂を鎮めるという発願のもとに建立された、羅漢寺。そのあまりに精工な五百体の羅漢像は現在世界遺産として有名ですが、羅漢寺の本堂裏にひっそりと座する五体の羅漢像は長く公にはしていませんでした。その名も、「縁切り羅漢」。その古より眠り続ける羅漢様のお力により「悪縁を断ち切ることができた」と訪れる参拝者の声が後を絶ちません。 今日の社会を見ておりますと、生活が豊かになったはずなのに、なぜか毎日辛く苦しいことばかり。自己を顕示するための犯罪、陰湿ないじめや過労による自死。私たちの心は一向に豊かになりません。そのような昨今の流れを鑑みて、この縁切り羅漢さまを公開することにしました。

結ぶために、断ち切る縁

縁を切ることが羅漢さまのお力だけではありません。断ち切った縁を新たに結ぶ。そして結ばれるその縁はありがたく、より堅固なものとなります。また、悪縁といっても人との関わりだけではなく病や依存症、目には見えず自分自身さえも気づかない前世からの悪縁、仏教ではこれを「業(ごう)」と云いますが、参拝者様がその業や悪縁を羅漢さまの前で清算し、より良いご縁とともに、無量の功徳をいただくことができるのです。

皆様がこの厳しい現代社会の荒波に呑まれることなく、あなたらしく歩んでいただけますよう願っております。

縁切りの作法

※一般の拝観券にて毎日どなたでも利用できます。

本尊さんの下を潜り、生まれ変わることによって悪い縁を切り、羅漢さんの元へ行きます。

胎内くぐりをした後の清らかな体で、本堂裏の五体の縁切り羅漢さんに悪縁を断ち切ってもらい、五百羅漢にて新しい縁に出会う準備をします。

最後の作法として、良縁を結ぶため、五百体の羅漢にお参りをし心穏やかに手を合わせます。当山は縁切りと縁結びの両縁参りのお寺です。

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